定年を迎え、「これからは一人で自由に暮らそう」と考える健康な60代も少なくありません。
その一方で、シニア向け賃貸住宅に備え付けられる見守りセンサーや緊急通報システムに対して、「まだ自分には必要ない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
日々元気に暮らしていると、このような設備は「老い」や「不安」と直結して見えるかもしれません。
しかし、「見守り=介護」のイメージを離れ、今後10年、20年を安心して過ごすための生活基盤として捉えることが重要です。
孤独死は高齢者だけのものではない
孤独死は高齢者に多いイメージがありますが、実際には年齢を問わず一人暮らし世帯で発生しています。
日本少額短期保険協会「第9回孤独死現状レポート(2024年12月)」によれば、孤独死の平均年齢は約62歳であり、退職直後の60代前半も統計的にリスクが高い層に当たります。
さらに、孤独死のうち自殺によるものは9.2%にとどまっており、大多数は急病や事故死などによるものです。
同レポートが示す年代別データでは、以下のような傾向が見られます。
年代 | 男性(人数/割合) | 女性(人数/割合) |
|---|---|---|
50代 | 1,527人/18.1% | 245人/14.1% |
60代 | 1,101人/13.0% | 160人/8.8% |
65歳未満 合計 | 約47.8% | 約49.5% |
この結果から、孤独死は70代や80代だけの問題ではなく、50代から60代にかけても多く発生していることが分かります。
また、件数は男性の方が女性よりも圧倒的に多いという特徴も確認されています。
参照元:第9回孤独死現状レポート2024年12月日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会
安心して一人暮らしを続けるために必要なもの
健康なうちは「自分にはまだ不要」と思いがちな安全対策ですが、孤独死や事故のリスクは想定より早く訪れる可能性があります。
そのため、長く安心して一人暮らしを続けるには、次の3つの備えが重要です。
1. 見守り機能によるリスク管理
国土交通省が推進している「居住サポート住宅」では、見守り機能が設置されるため今後も普及していくことが予測されます。
これは、高齢者の孤独死や家賃滞納による入居拒否を避けるための仕組みであり、見守り機能が住まいの選択肢を広げるためにも社会的に必要とされている証拠でもあります。
参照元:住宅:住宅セーフティネット制度~誰もが安心して暮らせる社会を目指して~ - 国土交通省
2. 室内と住環境の安全対策
自宅の中で最も多いリスクは転倒や事故です。
特に浴室や玄関の段差、夜間の暗がりなどは重大な事故の原因となるため、手すりの導入、十分な照明設置といった物理的な安全対策が欠かせません。
このような住環境の整備は、健康なうちから行うことで、「転んで動けなくなる」といった事態を未然に防ぐ効果があります。
つまり、見守りセンサーが“異常を検知する仕組み”だとすれば、住環境の安全対策は“事故そのものを起こさないための仕組み”という位置付けになります。
3. 社会的なつながりの確保
地域交流や入居者同士の緩やかな関係が孤独感の軽減や「身の回りのことを放ってしまう状態」の予防に役立つとも言われています。
社会との関わりは安心感だけでなく、生活の質を高める要素です。
「安心のある自由」な選択肢
健康な60代は、「まだ大丈夫」と考えて安全対策を先送りしやすい傾向があります。
しかし、統計の通りこの年代でも孤独死は珍しくなく、自分自身がリスク層に含まれることを意識する必要があります。
見守りセンサーや緊急サービスは「もしも」の備えにとどまらず、家族や社会からの過度な干渉を減らし、むしろ生活の自由度を高める効果も期待できます。
たとえば、シニア向け賃貸住宅「アンジュプレイス」では警備会社の見守りサービスが室内に標準装備されており、安心と自立を両立させる環境が整えられています。
「安心のある賃貸住宅」を選ぶことは、一人暮らしを長く快適に維持するための具体的かつ現実的な方法と言えるでしょう。